博多で読書会レポート(2025年9月6日)

2025-09-22

本日は課題本読書会を10名(うち初参加3名)開催しました。
課題本は平野啓一郎の『私とは何か――「個人」から「分人」へ』です。

【詳細】https://bukurabo.com/event/66

今年に入ってから通常の読書会でこの本を紹介して下さる方が増えました。
そこからジワジワと増えていき、自分も手に取って読んでみたところ、これは課題本で扱ったら面白いのではないかと思い今回選びました。



課題本読書会の際は、毎回参加者に事前にアンケートを回答してもらっています。
その内容に沿って当日進行しています。脱線することもありますがそれも🆗です。

今回は日程の都合で参加できなかった方もいらっしゃったので、参考までにアンケートの内容を一部記載しておきます。

課題本の中で印象的だった一文


・環境が変われば、当然、分人の構成比率も変化する。

・持続する関係とは、相互の献身の応酬ではなく、相手のお陰で、それぞれが、自分自身に感じる何か特別な居心地の良さなのでは

・生きていく上では、自分が複数の分人を抱えていることを肯定すべき
その構成比率を考えることこそが、即ち、自分の「個性」を考えることである

・自分を愛するためには、他者の存在が不可欠だという、その逆説こそが、文人主義の自己肯定の最も重要な点である。

・誰とどうつきあっているかで、あなたの中の分人の構成比率は変化する。その総体が、あなたの個性となる。

・持続する関係とは、相互の献身の応酬ではなく、相手のお陰で、それぞれが、自分自身に感じる何か特別な居心地の良さなのではないだろうか?

本の中でより深掘りしたい・他の参加者に聞いてみたいこと


・一貫した自分でなければならない”というプレッシャーを感じたことはありますか?それはどこから来ていると思いますか?

・分人の構成比率を自分のありたい姿に応じて変えていくことが自己肯定につながる、という考え方がとても面白いと思いました。一方で親がある
べき姿を規定し子の分人をコントロールする、ということもリスクを孕むよなあと思っています。家族などが分人の構成比まで立ち入るべきなのか、ということについては他の人の考えを聞いてみたいなと思いました。

・歪な分人との付き合い方について。切り捨てるか、向き合うか、それとも他に何かいい付き合い方がないか深掘りしたいです。

・みなさんの「好きな分人」の、共通点はなんですか。私はそれが、その人の個性(ひいては「個人」に集約されるのでは)と考えています。ちょっと短絡的かもしれませんが。


2時間の読書会はあっという間に終わりました。
初参加の方も積極的に発言して下さり、主催者としても助けられました(笑)

読書会後は近くの居酒屋で懇親会🍺
新たな分人構成を行いました。